【まとめ】農業の未経験者でも脱サラして農業を始める方法

  • 2021年12月2日
  • 2022年4月17日
  • 農業

こんにちは。タクマです。

コロナの影響で働き方が見直された結果、テレワークが普及し、農業に興味を持たれる方が増えました。

そこで、農業の未経験者が脱サラして就農(農業を仕事にすること)するまでの方法をまとめました。

  • 就農の種類
  • 農家になるまでの道筋
  • 農家になるために必要なこと

農業は今高齢化が問題視され、新規で農業を仕事にする(就農)人に補助金を準備していたり、

初期投資に必要な費用を低金利で貸していたりと、保護が手厚い業種でもあります。

こんな思いを抱いている方はぜひ最後までご覧ください。

  • 脱サラしたいけど、次何をしたらいいかわからない方
  • 農業に興味がある方
  • 農業を始めてみたいけどどうすればいいかわからない方

では、順にみていきましょう。

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そもそも農家とは?

農林水産省では農家を以下のように定義しています。

経営農地面積が10a以上の農業を営む世帯または農産物販売金額が年間15万円以上ある世帯

出典:用語の解説:農林水産省

農家の中でも販売農家と自給的農家に分かれており、販売農家の中でも農業に従事している割合などによって複数に分かれています。

検討する段階

就農するイメージを持つ

就農には3パターンあるといわれています。

  • 独立就農
  • 雇用就農
  • 親元就農
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独立就農

いわゆる農家さんになることを目指します。自営農業をします。

ほかの業種の起業と同じで、農業を経営します。

技術、農地、資金などを自身で手配して、個人事業主または法人として農業を営みます。

雇用就農

農業法人に就職するといった就農の方法です。

農家になりたいのではなく、農業に従事したい方はこちらを選ぶと思います。

また、独立するための準備期間としてまず雇用就農から始める場合もあります。

農地や資金などは雇用先が持っているので、技術を習得しやすいです。

しかし、就職なので、やりたい作物や栽培方法ができるとは限りません。

親元就農

実家が農家などの場合が該当します。

もともと農家の家系で、それを継ぐ場合の就農方法です。

第3次承継もこちらに近い就農方法です。

農業を体験する

  • 家庭菜園
  • レンタル農地
  • 就農準備校の体験研修
  • 農家での体験研修・インターンシップ

家庭菜園

ベランダや庭で家庭菜園を始めてみましょう。

本やインターネットで情報を集めながら、成長を身近に感じられるので第一歩にはとてもいいと思います。

知識が足りないと家庭菜園でも枯らしてしまいます。

はじめから就農するよりも、ぐっとリスクが抑えられます。

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レンタル農地

シェア畑とも呼ばれています。

家庭菜園するスペースがなかったり、もっと広い場所でやりたい方向けです。

市役所のHPなどにも載っています。「お住まいの市+シェア畑(レンタル畑)」などで検索してみると見つかりやすいです。 

地域にもよりますが年間3,000円くらいで25㎡くらいの農地を貸してくれたりします。

農具レンタルや技術指導員がいるレンタル農地もありますので、ぜひお住まいの地域で探してみてください。

就農準備校の体験研修

各都道府県には農業大学校と呼ばれる学校があります。

大学とは異なり農業を始める人の知識習得の場になっています。

そのほか、農業実践校や民間の学校、JAなどでも体験研修をすることができます。

社会人でも可能なように、1日コースや週末・平日の夜間など比較的通いやすい日程があります。

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農家での体験研修・インターンシップ

実際にやってみたい作物や地域が決まっているなら農家さんに直接相談することもできます。

ただし、新規就農するには農家さんとつながりがない方がほとんどだと思いますので、

後述する窓口で相談した後に農家さんを紹介してもらうのがよいでしょう。

就農相談

相談窓口として

  • 農業会議
  • 市町村の農政課
  • JA・農業団体
  • 新規就農センター
  • 農業フェアなどのイベント

などがあります。

インターネットで「○○(都道府県) 新規就農」で検索してみてください。

茨城県では「茨城就農コンシェル」というサイトにつながることが多いです。

どこに相談するにしても「どこで 何を育てたいか」くらいはざっくり考えておいたほうがいいです。

相談される側も、何を相談されているのかわからなければ答えようがないので、

就農するために必要な資金の目安とか、期間とか、就農した後生活していけるのか。

とか聞いてみるとイメージがわきやすいと思います。

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準備する段階(独立就農)

学校で技術を学ぶ

農業大学校や就農準備校に通い、知識を学ぶ。

実践を多く取り入れている学校も多く、未経験からの就農に不安がある場合や、非農家出身で、近隣の農家さんとつながりがない方などには特におすすめです。

しかし、学校だけで研修が完結することは少なく、学校卒業後に農家さんのもとで研修することが多いです。

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農家のもとで技術を習得する

農家さんのもとで技術を習得することが王道ルートです。

地域や作物によって適した栽培方法があるため、その地域でその作物を育てている農家さんのもとで研修などをすることで、より自分がやりたい農業の実践的なスキルを身に着けることができます。

研修先の農家さんのことを師匠と呼び、就農した後も助言やサポートをもらうようになります。

長い付き合いになりますので、性格が合う、経営スタイルが理想などじっくり考えましょう。

就農に向けて必要なものをそろえる

  • 農地
  • 住居
  • 設備・機械(資金)

農地

農地は、見知らぬ他人にはなかなか貸してくれませんが、農家研修を経て、地域になじむことができれば、その農家さん(師匠))経由で紹介してもらえることもあります。

学校などに通っても近隣の情報を得られることもあります。

ただし、状態の良い農地はすでに既存の農家さんが所有していることが多く、農地の取得が難しいことが課題と言えそうです。

住居

賃貸暮らしであれば農地のある地域に移住をすればよいだけですが、

持ち家の場合はそうはいきません。

現在住んでいる地域で農地を探すのがよさそうです。

フットワークが軽い賃貸の方が選択肢は増えますが、持ち家は地域に根付く準備がしているとみなされ信頼につながる場合もあります。

一概に賃貸、持ち家のどちらがいいとは言えません。

設備・機械(資金)

農家研修を経て、実際に何が必要なのか、資金はどれくらい必要か、

などリアルな数字が見えてきたらそれを参考に準備します。

全国農業会議所全国新規就農相談センターが実施した平成28年度の新規就農者の就農実態に関する調査結果によると、就農1年目の営農資金の平均額は569万円、中央値が300万円だそうです。

またそれとは別に生活費も準備しておかなければいけないのですが、生活費の平均額159万円、中央値が100万円です。

この集計は初期費用が少なくて済む露地野菜から、初期費用がかなり高額な酪農などがすべて含まれているため、数字のまま受け入れるのは危険ですが、一つの目安になります。

ハウスなどを使う施設野菜などは、農業資材の相場によって準備資金が異なりますので、複数の業者から見積もりを取った方がいいです。

私が目指しているイチゴの場合、栃木県農業試験場 いちご研究所が平成24年に出しているいちご新規参入経営支援マニュアルが出している試算だと、初期投資1,400万円(融資含む)+夫婦2人の生活費2年分で600万円が必要としています。

やはり起業なので大きな費用が掛かりますし、農業は成果物が出来上がるまでに期間を要するので、初年度の生活費のストックは必須と言われています。

準備する段階(雇用就農)

学校で技術を学ぶ

雇用就農は未経験者歓迎というところも多いですが、就農して初期のうちに先輩や上司の言っていることがわかるというメリットがあります。

就農相談

  • 新農業人フェア
  • 農業無料職業紹介所
  • 農業特化型の求人サイト

農業特化型の求人サイトには

などがあります。

未経験可能や年齢制限なしなど、ご自身の状況にあった法人を選ぶことができます。

まとめ

就農に向けてまず必要なのは、

なぜ農業がやりたいと思ったのか、どんなライフスタイルを実現したいのかを考える

ことだと思います。

皆さんの理想のライフスタイルの実現に向けて頑張ってください。