農業の未経験者でも脱サラして農業を始める方法~チャレンジ・ザ農業【体験編】

  • 2021年12月26日
  • 2022年4月17日
  • 農業

こんにちはタクマです。

行ってきました。農業体験。

今回は5日間の短期体験です。

結論というか私の率直な感想を申し上げますと、

いけるなら絶対行った方がいいです!

今回はチャレンジ・ザ農業がどんなものなのか、メリットとデメリットもお伝えします。

ぜひ参考にしていただいて、ご自身の農ライフへのスタートに役立ててください。

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農業体験のメリット・デメリット

今回お邪魔した農業実践学園

農業体験をするにはメリットとデメリットがあります。

それぞれご紹介します。

  • 農業を体験できることで、将来のイメージができる
  • 不足していることなど、課題が見つかる
  • いろんな人の話を聞くことができる

非農家から就農することで一番の壁は情報不足だと思います。

農家出身の方は、農業のある暮らしがどんなものか、つらいことも楽しいことも知っているでしょう。

非農家の私たちは、偏見や願望を込めたイメージしかありません。

そんな中、短期間であっても体験することで得られる情報は多いです。

  • 受講するのにお金がかかる
  • 自分から積極的に話しかけないと情報は手に入らない
  • 時期によって学習できる内容が異なる

かなり有益な農業体験ですが、無料では受講することができません。

実際に就農するための先行投資としてのリターンはあると思いますが、就農のための初期投資の多さに震えている状態でさらに出費があるというのは少し怖いかもしれません。

しかし、情報を得ることで多少の節約術も教えてもらえたりするので、十分ペイできます。

また、当然ですが、自分から話しかけないと欲しい情報は手に入りにくいです。

独立就農したいのであれば、なおさら自分から積極的に話しかけて情報を収集することをお勧めします。

だれかが来るのを待っているスタンスだと、独立しても経営は難しいと思います。

私は今回、冬に体験をしたので、正直作物はほとんどありませんでした。

翌年の準備期間ということもあって、春・夏・秋と比較すると学べる内容は少なかったかもしれません。

それではメリットについて少し詳しく見ていきます。

将来のイメージができる

ここまで情報収集してみて、それぞれ農業に対するイメージがあると思います。

そのイメージとのずれがないか、現実と照らし合わせられるということが大きなメリットです。

体験しないまま農業法人に研修に行った場合、思っていたよりもつらい!となるかもしれません。

そうなる前に実際に農業を体験してみて、楽しいと思うか、労働量などは想定の範囲内かなどを調べることができます。

農業実践学園の一日のスケジュール

項目5月1日~10月31日11月1日~4月30日
点呼5:456:15
朝実習6:00~7:006:30~7:00
朝食7:00~7:457:00~7:45
点呼8:308:30
午前実習8:35~12:008:35~12:00
昼食12:00~12:4512:00~12:45
点呼13:3013:30
午後実習13:35~17:0013:35~17:00
夕食17:00~18:0017:00~18:00
備考7月21日~8月31日
午後実習 14:00~

やはり朝は早いです。私が受講した時期だとまだ夜です。

朝の点呼時の風景

上記のタイムスケジュールとかけ離れた生活をしている方は初めはしんどいと思いますが、意外に慣れます。

課題が見つかる

私の場合、生活の時間帯もそうですが、想像以上に体力を使いました。

農業なので体力を使うことは覚悟していましたが、しっかり筋肉痛です。

日頃使わない筋肉の悲鳴がそこら中に響きます。

たった一週間でも体力不足を痛感するには十分です。

今後研修などを受ける前に体力づくりが必要だということがわかりました。

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いろんな人の話を聞くことができる

学校にはいろんな人がいました。

  • イチゴ農家を目指すAさん
  • ブドウ農家を目指すBさん
  • ネギ農家として動き出したCさん
  • 一年後にミカン農家になるために学校掛け持ちのDさん
  • 観光との半農半Xを目指すEさん
  • かなり顔の広い学園長

作る作物一つをとっても入学前に決めている人もいれば、入学後の経験や授業をもとに決めた人もいました。

出身地も全国から来ていて、目指し方は十人十色です。

稼ぎたい人、社会貢献したい人、昔からあこがれていた人、最近興味を持った人など本当に様々です。

正解は一つではないということも解ります。

イチゴ農家を目指すAさん

Aさんは、学校に入ってから作物をいちごにしようと決めました。

特に何を作りたいという具体的なものはありませんでしたが、フリーランスで働きながら、農業に興味を持っておられたそうです。

コロナ禍での収益減少に伴い、より具体的に農業を始めようと入学を決意しました。

将来は観光農園を開き、高設栽培も習得していきたいとのことですが、まずはおいしいいちごを作るために土耕での栽培に取り組まれています。

近隣の凄腕イチゴ農家さんに師事し、ハードながらも尊敬している師匠から指南を受けているそうです。

その師匠さんが作っているいちごがおいしすぎて品種や栽培方法を師匠から学ぶときめたとおっしゃっていました。

私の中で一番有益だったと思った情報は、

ネット上にある農業の初期投資は全部新品で買った場合くらい高いということ

ハウスにしても、イチゴの高設栽培システムにしても、結構自作できるものが多いということや、農機具・軽トラなどに関しても、かなり低価格で譲ってもらうことは可能だということ。

ただし、それには地域に溶け込み、愚直に農業に取り組むようなかわいらしさがある人に限られそうですが。

しかし、ネットの情報に踊らされ、初期投資が高いなー。とか、高設栽培のほうがいいんだ!など自分の頭で考えていなかった情報に関しては一度整理することができました。

ブドウ農家を目指すBさん

Bさんは関西出身、神奈川で就職し、その後茨城で就農を目指している、かなり行動範囲の広い方でした。

就職してサラリーマンとして働いているうちに、おいしいものを作りたいと考えるようになったそうです。

初めはマグロが好きだから漁師になることも考えたそうです。

AさんもBさんも学園内に圃場を借りてご自身で作物を作っていました。

Bさんは10アールのガラスハウスで24本のブドウを植えていました。

水の管理や温度管理なども徹底して清潔感のある圃場でした。

また、ブドウは実がなるのに数年かかり、その実で「いい木」かどうか判断するそうです。

しかしBさんとその師匠は、少しでも早く実らせて、少しでも早く「イケてる木」かどうかを判断するそうです。

世間一般的に言われる方法と、農家さん一つ一つのやり方には細かい差異も多く、教科書がすべてではないということを再認識できました。

自分の圃場に合った栽培方法や、自分の育て方に合った方法を研究していくことが大事です。

ネギ農家として動き出したCさん

Cさんも学園内に圃場や作業場(調整室)を持っていましたが、すでにネギ農家として活動されている卒業生でした。

Cさんももとからネギを作ろうとしていたのではなく、学校の授業で収益化できるかのシミュレーションを行っていくうえでネギに決めたそうです。

まじめにネギを育てていると農地を借りないかという申し出は増え、今では2ヘクタールの農地で作付けを行っているとのことでした。

収益化できるかどうかは、産地、時期、規模などで異なるために、一概にどの作物がおすすめということはないようです。

Cさんは従業員を2人雇用し、毎日の出荷数を担保することで収益化をしていました。

まだ作る作物が決まっていない人、自分のなりたい農業のイメージが確立していない方は、学校に入学されると知識が増えて、より多くの選択肢が見えてきそうですね。

一年後にミカン農家になるために学校掛け持ちのDさん

Dさんはすでにミカンをやりたいという意思を決めて入学されました。

実践学園で有機農業を学び、もう一つの学校で果樹の科目を習得していました。

ミカン農家になるために必要な知識を習得するために入学したそうです。

関西で就農することがすでに決まっており、かなり具体的に将来の計画をされていました。

また学園では、学生に一部の圃場を貸し出しており、好きに作物を作ることができるそうです。

Dさんはそこで野菜を育てて学園に併設されている直売所で販売するなど、かなり実践的なこともされていました。

私が遭遇していないだけで、ほかの方々も直売所へ出荷していることが多いそうです。

未来を見据えてひたすらに直進する行動力は見習いたいです。

観光との半農半Xを目指すEさん

Eさんは将来的に宿を経営しながら農業をやりたいという意思を持っていらっしゃいました。

首都圏出身のEさんは田舎での生活にあこがれ、地方での宿経営を目指しており、有機栽培でハーブなどを育て、ガーデンのような農場を展開されたいそうです。

Eさんは本当に気さくな方で、私にも積極的に声をかけてくださいました。

Eさんのように積極的に話しかけてくれる方に遭遇できれば、情報集めもかなり効果的にできるかもしれません。

半農半Xはインターネット上ではよく見かけますが、具体的にイメージされて目指している方の話を聞くことで、専業農家以外の道も選択肢として増えるかもしれません。

こうでなければいけないという方法はなく、みんなが正解だということがとても面白いです。

かなり顔の人い学園長

学園長もまた気さくな方でした。

私は学園の近隣での就農を目指しているので、なおのこと親身になって話を聞いてくださいました。

農林振興公社や普及センターの方々とも面識があり、県内で農業をするならぜひ見知っておきたい人物です。

Aさん、Bさん、Cさんとの接点を作ってくれたのも学園長でした。

最終日にご挨拶にお伺いしたところ、入学するしないは別として、家族を連れていつでも見学しに来ていいよ。と言ってくれました。

農地や研修生の紹介を行っていたりもするので、学園長にお世話になりたいと心から思うのでした。

まとめ

まずは情報収集や、理想と現実に差異がないかどうかを確認するために農業体験することをお勧めします。

私は本当に言ってよかったと思っています。

1日や3日だと短いかもしれないので、5日など一週間のコースをぜひおすすめします。

インターネットや県などの公共機関などとは違った視点で情報が集められるので、実際に就農したときに公開することがないように、事前に集められる情報は集めておきたいものですね。

最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。